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Dr.Nのレディースクリニック
第57回 帝王切開
帝王切開をするかどうかは、そのときの状況によって変わります。 どんなときに帝王切開になるのでしょう。


Q:一人目を帝王切開で生んだのですが、二人目は自然分娩で生みたいと思っていますが可能でしょうか? 何かリスクとかありますか?

一度帝王切開でお産をすると、次からは帝王切開でのお産が基本になります。
もちろん、絶対経膣分娩できないわけではなく、前回帝王切開でも経膣分娩にしてくれる病院も稀ですがありますし、どうしてもと言う強いご希望があれば相談に応じてくれるかもしれません。
ただ、一度でも帝王切開をしていると、子宮の壁にメスを入れているわけですから、どうしてもその傷跡の部分が普通の子宮よりも薄くなっていたり弱くなっていたりする可能性があるんですね。
その場合、強い陣痛が来て子宮の壁に過度の圧力がかかると、その弱くなった部分が裂けていわゆる「子宮破裂」を起こす危険性があります。
子宮破裂はお腹の中で大出血を起こす危険性があり、赤ちゃんにとってもお母さんにとっても非常にリスクが高い合併症です。
実際に起こることは稀ですが、いったん起こると命に関わってしまいます。
なので、こういったリスクを負わないために、通常は陣痛が来始める少し前の37週〜38週くらいで、予定の帝王切開をする病院がほとんどです。
どうしても経膣分娩を試してみたい場合は、こういったリスクについてきちんと主治医の先生から説明を受けて、納得されたうえで決められたらよいと思います。

Q:帝王切開にすると赤ちゃんの負担が少なくなると聞きましたが本当ですか?

帝王切開は、赤ちゃんにとっては非常に負担の少ないお産の方法と言えます。
狭い産道を圧迫を受けながら通ってくることもなく、短時間のうちにほとんど負担なく、安全にとり上げてもらう事になりますので。
経膣分娩で起こりうる、胎児仮死や頭部の血腫や神経麻痺などのトラブルは、帝王切開の方が起こりにくいといえるでしょう。

ただ、帝王切開になる方の中には、すでに赤ちゃん側に何らかのリスクがありこれ以上リスクを上げないために帝王切開を選択されている方もいらっしゃるので、帝王切開だから絶対に元気な赤ちゃんが産まれるというわけではありません。

Q:低置胎盤で先生に帝王切開を薦められました。私は自然分娩したいのですが無理でしょうか?

低置胎盤とは、胎盤の位置が少し低い位置にあり、子宮口にはかかっていないものを言います。
子宮口に胎盤がかかっていれば、前置胎盤といって、経膣分娩は難しい場合が多いのですが、低置胎盤の場合経膣分娩が不可能なわけではありません。
まずは超音波でどの高さに胎盤の端があるのか、子宮口には全くかかっていないのかを慎重に診断してもらう必要があります。

胎盤が低い位置にあった場合、胎盤がはがれた後の収縮が不十分で大出血につながることがあります。
なので、そういったリスクについて、まずはきちんと主治医の先生から説明してもらうようにした下さい。そのうえで、経膣分娩を選ぶか帝王切開を選ぶかを決められるといいと思います。

Q:帝王切開の傷というのは一生残るのですか? あと、生んだあとやはり傷が痛むのでしょうか?

基本的に、ある程度の傷はずっと残ります。
でも最近は、できるだけ小さな傷で、しかも横切りで目立たなく切ってくれる病院も増えてきていますから、昔のように大きな縦の傷がお腹の真ん中に残るということは少ないと思いますよ。

どんなにきれいに縫っても、ケロイド体質といって傷が盛り上がりやすい体質の方がいらっしゃいます。
その場合、形成外科の先生のお願いして縫い直してもらうことも可能ですが、なかなかきれいにならないケースもあります。
また、お腹の脂肪が厚い方や糖尿病を合併している方は、どうしても傷のつきが悪く、きれいな傷になりにくい場合が多いですね。

手術の傷の痛みは、だいたい3日間がピークです。その後は段々痛みが和らいできて動いたりくしゃみをしたりしなければ大丈夫なくらいにはなります。
麻酔科が入っている病院でしたら、たいてい術後2〜3日は「硬膜外麻酔」といって背中の細いチューブから持続的に麻酔のお薬を入れることで術後の痛みをとってくれます。
術後1週間程度で抜糸になりますが、抜糸してしまえば傷そのものの痛みはずいぶん楽になると思います。
ただ、お腹の中の鈍痛や違和感は、長い方で1ヶ月ぐらい続く方もいらっしゃいます。

Q:胎児の頭が大きすぎると帝王切開になると聞きました。そんなことってあるのでしょうか?

あります。「児頭骨盤不均衡」と言って、お母さんの骨盤よりも赤ちゃんの頭が大きすぎると、経膣分娩の時に骨盤に児頭が引っかかってそれ以上下がってくることができません。
この場合、無理に経膣分娩しようとすると、お母さんの骨盤に損傷がいったり、赤ちゃん側に何らかの障害をもたらす危険性がありますから、帝王切開になってしまいます。
赤ちゃんが大きくなりすぎても「児頭骨盤不均衡」になる可能性はありますし、赤ちゃんは普通サイズでもお母さんの身長が極端に低くて骨盤が小さければ「児頭骨盤不均衡」ということになります。
なので、赤ちゃんの推定体重が極端に大きい場合やお母さんの身長が150センチ以下の場合、または予定日を過ぎてもなかなか赤ちゃんが下がってこない場合は、児頭と骨盤のバランスを見るためにレントゲンをとって「児頭骨盤不均衡」ではないかどうかの診断をします。

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