第3話「奇跡の水の究明」
奇跡の水とはいったい何が「奇跡」なのでしょうか。何か普通の水には含まれていない物質かミネラルでも含んでいるのでしょうか。あるいは、今まで発見されていない未知の微生物が繁殖していて、それが奇跡を起しているのでしょうか。
これらの疑問に応えるために、さまざまな国際的研究機関の調査結果を紹介しましょう(これらはテレビ番組を通じて紹介されました)。
1991年にはトラコテの水の噂を聞きつけたアメリカのミシガン州にあるナショナル・テイスティング研究所が水質を調査しました。しかし、結果は普通の井戸水と何ら変わらない組成を示したのです。
また、別の研究所では、奇跡の水と呼ばれているいくつかの水について、今度は微生物の有無を調べました。結果は、特別な働きをする微生物はいっさい検出されませんでした。ただ、トラコテの水だけは、わずかながらラドンが検出されたにすぎませんでした。これも、日本の温泉でラドンを含むものは沢山あり、トラコテの水の奇跡を立証するものではありません。これらの調査では何一つ奇跡の原因と考えられるものは出てきませんでした。謎はますます深まるばかりです。
そこで、平成14年2月28日のフジテレビ系列の「奇跡体験・アンビリーバボー」の番組では、奇跡の水が一種のブラシーボ効果(デンプンや乳糖など安全で薬用効果のないものを「これはよく効く薬だ」と患者に信じ込ませて与えると、心理作用が働いて病気が快方に向うという心理的効果)ではないかとの疑いを持ち、次のような実験をしました。
まず、血液状態がドロドロの6人の被験者を集めました。そして「これはからだにとてもよい水だ」ということを説明し、3人には奇跡の水を、のこりの3人には水道水を飲ませました。
1時間後、6人の血液検査を行ったところ、水道水を飲んだ3人の血液には何ら改善が見られず、奇跡の水を飲んだ3人の血液はサラサラ状態に改善されていました。
このことから、奇跡の水の奇跡はプラシーボ効果ではなく、その水の中に私たちのからだに影響する「何か」が含まれており、それがさまざまな病気に作用するのだということが証明されました。
そして、その番組では奇跡の水が「万病に効く」といわれるその原因を科学的に証明するために、九州大学大学院の白畑教授のところに奇跡の水が持ち込まれました。
白畑教授は20年以上も前から、脳の研究を行っており、脳の記憶システムに水が何らかの関係があるのではないかと研究をされていました。そこから、活性酸素と活性水素の関係に着目され、奇跡の水のそれらを測定されました。
その結果、ルルドの水にも、トラコテの水にも、ノルデナウの水にも共通して活性水素が豊富に含まれていたのです。通常のミネラルウォーターにはまったくといっていいほど活性水素が含まれていませんでした。
活性水素は、強い磁場の中を水が流れたり、水が岩にぶつかって生じる弱い電流によっても発生します。また、ミネラルが溶けるときにには電子を放出し、その作用で活性水素が発生したり、ミネラル自身が活性水素とくっつきやすいという性質もあります。最近、水素を多量に含む玄武岩質の地下帯水層が見つかっており、奇跡の水と呼ばれるものの多くは、玄武岩などの地下帯水層の岩石の還元力によって発生した活性水素が何らかの理由により、ミネラルに吸着・吸蔵されることで安定化した水ではないかと考えられます。
奇跡の水の正体は、活性水素であるという結論に到達したのですが、なぜ活性水素が奇跡を呼び起こしたのでしょうか。次回からはこの疑問に答えるために、私たちのからだと病気のしくみについてお話をします。
<参考文献>
『人間の体に「本当に良い水」はこれだ!!』九州大学大学院教授白畑寳隆/協和病院院長河村宗典共著p49〜p54 フォーシーズンズプレス発行
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