第4話「からだと病気のしくみ」
私たちのからだと病気のしくみで、キーになっているのが活性酸素なのです。
現在の地球の大気には、約20%の酸素が含まれています。私たちは、その酸素を呼吸で取り入れながら生きています。酸素がないと私たちはすぐに死んでしまいます。そうしたことから、酸素はからだによいものという誤解が生じがちです。
酸素呼吸の過程でどうしても発生する激しい反応性を持った酸素、すなわち活性酸素の攻撃を私たちのからだは受け続けることになりました。私たちは酸素の海の中で酸素を利用しながら、一生懸命、活性酸素の害とも闘いながら生きています。
活性酸素は、普通の酸素が子猫だとすると、ライオンぐらいの激しい反応性を持っており、低い温度でもさまざまな物質と結合して酸化させてしまいます。
この激しい反応は、私たちのからだにとってなくてはならないものです。私たちのからだは、ある意味では栄養の塊ですので、放っておくとすぐに、細菌やウイルスの餌食になってしまいます。それを防いでいるのが免疫を司どる細胞群で、活性酸素を武器にして細菌やウイルスを殺してくれています。
また、からだの中で不要になった細胞や物質を活性酸素を用いて分解してくれています。
しかし、活性酸素がからだの中で過剰に発生しますと、遺伝子や細胞膜、タンパク質などを傷つけて障害を引き起こし、ひいてはさまざまな疾病の原因となってしまいます。
つまり、なくては困るけれども、ありすぎても困るわけです。活性酸素が関係している病気は、アルツハイマ−病やパーキンソン病などの脳疾患、ガン、白内障、動脈硬化、糖尿病、アレルギー、肝炎など非常に沢山あります。
また、最近では老化も一種の病気だととらえられており、皮膚のシミ、そばかす、しわだけでなく、さまざまな老化現象にも活性酸素が関与していることが分かってきました。
リンゴの皮をむくと褐色になりますが、これは褐変現象で、リンゴの中に含まれるポリフェノールが酸素と反応して起こります。これと似た反応がからだの中でも起こり、からだのすべての細胞にシミができて、細胞の機能を低下させる原因となります。
私たちの血液や体液中には、若い健康なひとでも常時、7,000〜9,000のガン細胞がめぐりめぐっているといわれています。でも、それが発病しないのは、免疫システムが見張っていてくれるおかげで、すなわち活性酸素が、大事に至る前にガン細胞をやっつけていてくれるおかげなのです。
ところがこの免疫システムの細胞群が発生させる活性酸素が、侵入物に対してだけ効力を発揮してくれるのならいいのですが、ときによって、間違いをおこしたり、かってに暴走したりすることがあります。
すなわち、私たちの健康な細胞や臓器、DNAなどを間違って攻撃してしまうのです。活性酸素が諸刃の剣といわれるのは、そうしたことを引き起こしてしまう困った存在だからなのです。
こうした困った存在の活性酸素と病気の関係についてのお話を次回にお話しましょう。
<参考文献>
『人間の体に「本当に良い水」はこれだ!!』九州大学大学院教授白畑寳隆/協和病院院長河村宗典共著p22〜p29 フォーシーズンズプレス発行
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