第7話「水道水のおはなし」
日本の水道水は、約7割をダムや湖沼、川の水という地表水を水源にしています。最近、この地表水はいちばん環境汚染の影響が大きく、しかもその影響がいち早く現れます。
雨水は大気中に含まれるさまざまな科学物質に汚染され、都市の表面を洗い流して川に流れ込んでいます。生活廃水や工場廃水、し尿処理された水など、いろいろなものが水道水の水源に流れ込んでいます。
浄水場では、主として川から水を取水して、その水を浄化しています。浄化の過程でゴミや細菌は取り除くことが出来ても、微量の化学物質まできれいに取り除くことはできません。また、発ガン性物質としてよく知られているトリハロメタンは、浄化過程で投入される塩素が原因で発生します。
殺菌のために塩素が加えられると、植物などの有機物が腐敗したときに発生する物質と反応して、トリハロメタンが発生します。だからといって、塩素の投入をやめるわけにはいきません。この塩素のおかげで、病気や疫病の発生から私たちの生活は守られているのです。
浄水場では、原水の殺菌と消毒のために、取水したとき(前塩素注入)と砂ろ過を行った後(後塩素注入)の2回、塩素が注入されています。この塩素が水道水中にさまざまな有害物資を発生させる大きな原因となっています。
前塩素注入では、原水中の鉄やマンガン、アンモニア性窒素などの非酸化物質と反応させます。同時に、雑菌などを消毒することで沈澱池での繁殖を防いでいます。
後塩素注入は、浄化し水を各家庭の蛇口に届けるまで、水道水の品質を保つための消毒で、浄水場が供給している最も遠いところを基準にして、塩素の注入量が決められ、遠いと塩素の注入量も増えます。最近では、O-157の影響もあり、さらに注入量が増えているとのことです。
このように塩素を注入していることで、水道水は酸化されたからだに良くない水になってしまっています。
発ガン性物質のトリハロメタンは、一晩汲み置きしたり、30分ほど煮沸すれば揮発してしまいます。また、水道水に含まれるトリハロメタンの量からしてガンが発生する確立は非常に低いものです(発ガン性物質が発生すること自体は改善されなければならないことなのですが)。
このトリハロメタンよりも、私たちのからだの健康に悪影響する「水道水が酸化している」という事実を重要視しなければなりません。
現在、トリハロメタンの陰に隠れてあまり問題にされていない水道水中の活性酸素にもっと注目する必要があります。水道水に含まれる塩素のような活性酸素が、知らず知らずのうちに私たちの細胞や内蔵を痛めつけ、長期的に見た場合、健康に悪影響を与えている可能性が考えられます。
そうした酸化の危険性についても、もう一度考え直す必要があるのではないでしょうか。
こうした水道水に含まれる塩素のような活性酸素を取り続けた場合、体質がよくない方向に変わる可能性があります。体質が変わった場合にいちばん大きな影響を受けるのは、体内の微生物の生態系に対してです。
次回は私たちのもう一つの臓器とよばれる腸内微生物についてお話します。
<参考文献>
『人間の体に「本当に良い水」はこれだ!!』九州大学大学院教授白畑寳隆/協和病院院長河村宗典共著p71〜p76 フォーシーズンズプレス発行
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