第11話「脳は活性酸素に弱い」
脳は血液脳関門によって物質の移動を厳しく制限している臓器です。また、脳は活性酸素に極めて弱い臓器です。
高齢化社会を迎えて、アルツハイマ−病やパーキンソン病は社会的な問題を引き起こしています。アルツハイマ−病は記憶の出し入れ口として重要な働きをしている海馬や、扁桃核などの神経細胞が死んでしまうために、ボケ症状が出てくる病気です。パ−キンソン病は、神経伝達物質であるドーパーミンを放出する中脳の黒質の神経細胞が死ぬために運動障害が起こる病気です。アルツハイマ−病もパーキンソン病も神経変性疾患と呼ばれる病気で、主として中年以降に発生し、進行しますが、根本的な治療法はまだ見い出されていません。
神経細胞の死に活性酸素が関与していることはよく知られています。動脈硬化症の進行により血管が一時的に詰まり、その後再び流れ出すときに、活性酸素が大量に発生し、神経細胞が死んでしまいます。また、その際、神経伝達物質であるグルタミン酸が大量に放出されて、海馬のグルタミン酸作動性神経細胞が過度に興奮し、細胞内に有害物質が生成され、神経細胞が死ぬことがあります。
白畑教授によると、神経細胞に過酸化水素(活性酸素)を作用させますと、神経細胞が死滅しますが、電解還元水は活性酸素を消去することにより神経細胞の死を抑制したとのことです。また、ラット大脳皮質細胞のグルタミン酸毒性による死も抑制しました。電解還元水は細胞内過酸化水素を除去しましたが、一酸化窒素には影響しませんでした。しかし、一酸化窒素発生に伴う細胞死は抑制したことから、一酸化窒素によって生成する毒性物質の細胞毒性が軽減されたものと推測できます。
活性酸素消去能を持つ還元水は脳のさまざまな疾病の改善に効果が期待されます。
脳溢血、脳梗塞の主な原因をつくるのが、血管を詰まらせる動脈硬化症です。これをそのままにしておくと、血液がドロドロになり、高血圧を引き起こしてしまいます。
この病気も活性酸素による血管の病気です。動脈硬化を起こしている血管には過酸化脂質がたくさん蓄積しています。コレステロールを多く含む低密度リポ蛋白は悪玉コレステロールとも呼ばれています。善玉コレステロールは抗酸化剤を多く含むリポ蛋白です。悪玉コレステロールは、酸化変性を受けると、初期の動脈硬化巣を形成します。
この過酸化脂質生成を電解還元水が抑制することは、北海道大学水産部の研究室から報告されています。
過酸化脂質は失明にも関係しています。網膜色素変性症という病気は、遺伝病で、網膜の細胞が変性して死滅するために、視野が次第に狭くなり、50〜60歳までにまでにほとんど失明するといわれています。
網膜色素変性症は、過酸化脂質による障害で網膜細胞が死ぬ病気なのです。
東京大学大学院新領域創成科学研究科の研究室では、網膜の培養細胞を用いて、天然還元水が網膜細胞内の活性酸素を消去し、脂質の過酸化を抑制することがあきらかにされました。
事実、還元水の飲用で、網膜色素変性症の病状が著しく改善されたり、完全に失明した人が再び視力を回復したという驚異的な例がでています。ルルドの奇跡もこのようなものであったのでしょう。
次回は、いろいろな難病に効果が期待される電解還元水についてお話します。
<参考文献>
『人間の体に「本当に良い水」はこれだ!!』九州大学大学院教授白畑寳隆/協和病院院長河村宗典共著p138〜p144 フォーシーズンズプレス発行
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